本当の犯人は誰ですか?

ストーカーが女子高生を殺害するという事件がまた発生しました。殺された方はお気の毒です。御冥福をお祈りいたします。ただ、毎度、こういった事件が発生するたびにメディアの皆さんは何故か、犯人に関する報道をないがしろにし、むしろ警察が何もしなかったとか、学校が悪いとかをまくしたて、本当の犯人はどこかへ行ってしまっていることが多いと感じます。

そして、たまに、実行犯のバックグラウンド、即ち少年時代に家庭内暴力を受けていたとか、不当解雇されたばかりであったとかのような、「お泪頂戴」のストーリーが存在すると、今度はそちらを報道し始め、特に解雇(これは不当なのかどうかに関わらず)されたなどという事実があると、その解雇した会社の経営者に責任が転嫁されていきます。モザイクのかかった「犯人を良く知る人」が善人ヅラ(モザイクなので良くわかりませんが)して、「日頃は良いヤツだったけどね、部長には嫌われていたんだよ」などと、したり顔(モザイクなので良くわかりませんが)で語っている映像は良く見かけます。

もちろん、犯罪が起こる原因はその犯罪者を囲む社会的状況に左右されることは否定しません。ただ、メディアの表現方法は常に「権力」と決め付けた警察や企業や行政をその根源であることにし、実際に罪を犯した者はやむにやまれず犯行に追い込まれたかのようなことばかり述べます。要するに、「こいつが悪いんじゃない。こんなヤツにした世間が悪いんだ。」と言っているのです。

私のような世間とズレた発想(それが正論だと信じて止みませんが)を持っていると、犯人探しはあっても良いが「責任探し」は必要無いんじゃないか?事実だけを報道すれば良いのではないか?と考えてしまいますが、世間一般の皆さんは、想像するに「覗き趣味」から脱却できず、また、「権力」という仮想敵を作り上げ、その権力に妄想の中で闘いを挑んでいる自分に陶酔するため、メディアとしてはその視聴率を獲得するために、バックグラウンドストーリーを作り上げるのでしょう。一般的な殺人事件(そんな言い方をしなくてはならない殺伐とした社会ですが)は、事実と犯人逮捕の有無だけを報道してくだされば良い・・・そんなことより、今問題になっている米国議会の情勢等をより多く伝えてくれないニュースという名の下に垂れ流しされているワイドショーはもう辞めていただきたいものです。

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