先入観報道

6億円が強奪されたとの報道がありました。詳しく聞いていたわけでは無いのですが、ラジオでもテレビでも「強奪事件が発生しました云々」の後で「被害にあった警備員は『犯人は日本語を話していた』と言っていました。」という一文がついていたのが気になったので今日はその「重箱の隅」を取り上げてみます。

昨今、外国人による犯罪が増加傾向にあるのは否めないでしょう。然しながら犯罪のほとんどは日本人によって起こされており、外国人によるものの比率は微々たるものでしょう。このような報道がされるということは、「犯罪は大概外国人によって行われている」という間違った先入観を作りかねないのではないでしょうか。

東日本大震災から2ヶ月。どうしても思い出してしまうのが関東大震災の時に「朝鮮人が井戸に毒を入れた」という風評です。私は彼の国が大嫌いで偏見を持っておりますので、「さもありなん」とまで考えてしまうほどの差別主義者でありますが、真実はどうだったのかは全く知りません。自作自演も有り得る話で、一部の心無い我が国の愚民がそのようなことを風評として流したことは間違いないところでしょう。また、たとえ井戸に毒を入れた朝鮮人が本当にいたとしても、悪いのは毒を入れた行為で、「全ての」朝鮮人が悪者であるというのはあまりに短絡的な発想でしょう。

心理学者の話で「強盗の犯人は」と言うと99%が男性を、「万引きの犯人は」と言うと99%が女性を思い浮かべる・・・というのがありました。これまた先入観、或いは女性(男性)蔑視の派生形であろうかと考えられます。多分、報道関係者の方々には知らず知らずのうちに「強盗」というと反射的に外国人(特にアジア系)を思い浮かべてしまうという残念な先入観が蔓延してしまったのでしょう。そこまで外国人が「悪人」なら、我が国は再度鎖国をし、一切の外国人を受け入れなければ犯罪が全く無くなる・・・とでもいう暴論が浮かんできてしまいます。「人のふり見て我がふり直せ」ですので、少なくとも私は犯罪即外国人という発想をできるだけ持たないように心がけることにいたします。

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