組織の瓦解は役職にしがみつく者の我欲

昨年来、所属している組織の会長が入れ替わることが続いています。前会長が務め上げた任期はそれぞれ違いますが、それはまた、組織の特性にもよりますので、一概に長かった、短かったの判断はできません。ある組織では、前会長が約15年間、その職にあり、「やっと交代したか」といったところが感じられ、また、同じ約15年でも、「もっと続けていただきたかった」というところがありました。

ここで言う組織とは、母校同窓会、部活動のOB会、地域の社長会、スポーツ団体、文化団体等ですが、大抵の場合、その会長職に立候補する方はあまりおらず、「アナタが」「いや、アナタこそ」と譲り合いつつ腹の底で「オレが適任なのに、どいつもこいつも何故オレに奨めない?」と考えている方が何人かおられるという図式が見えます。そして、会長になってしまうと、「そろそろ次世代に」などと言いつつも「誰もオレ以上の人間はいないだろう」という勘違いを始めるものです。

自らが、同窓会では理事、市のスポーツ団体では常任理事、留学生団体では県の支部長、文化団体では事務局次長、社長会のひとつでは地区会の副会長、もうひとつでは常任理事と、よくもまあ、こんなに引き受けているもんだと呆れかえる次第ですが、それぞれ、全ての会合に出席し、それなりに汗を流しております。ところが、多くの会で、良く見かけるのが、汗を流すことは一切せず、総会とか懇親会のみに参加される役員さん、しかも、それぞれの組織での名刺を持ち歩き、行く先々でそのブランド(どれほどのものか?)を誇示する方も多々おられます。まあ、そういう方がいることが便利な場合もあるので、それはそれで利用価値はありますが。

社長会のひとつ、「埼玉中小企業家同友会」では、まさに、その企業規模からして、後継者問題というのが社長の頭痛の種である場合が多く有ります。そこで、事業継承セミナー等も頻繁に開催されています。トップがいなくなったら即座におしまいではそういった組織を作った意味がありません。どうやら、しがみついている人は「オレ以外にこれができる者はいるまい」という勘違いをしているのでしょう。最たるものが今の政権与党。どうやら今の首相とその政党は自らの力不足に気がつかず、「オレ(オレ達)以外にできない」という勘違いをしているようです。大小を問わず、ここ数年で、多くの事業継承を見て来ましたが、会長がその職を辞した後、現会長のためにちゃんとした相談役となってさえいれば、問題はほとんど起きていません。さて、次はどこの組織がどういうトップ交代をするのかを見極めていきたいと考えております。

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