がんばれタモガミさん

自衛隊のタモガミさんというエラい人が論文を投稿し、優秀賞をもらいました。多分、「立場上、そんなことを言ってはいけない」という問題点のある論文だったのでしょう。この件が問題になり始め、結果としてこのエラい人は退職をせざるを得ないという結末を迎えました。そろそろ定年退職の時期でしたし、それが少々早まっただけですが、定年のその日まで勤め上げたかったでしょうに、さぞかし残念でしたでしょう。退職金をもらうと言ったらそれを返納せよと言われているそうです。

この方が書いた論文の内容は詳しくは存じ上げません。きっと今日の一般的な考え方ではあまり良くない内容だったのでしょう。失言とか暴言とか、何かとメディアの方は騒ぎ立てますが、ざっと粗筋らしきものを読んだ限りでは、「こういう考え方があっても良いな。ただ、自衛隊のエラい人がこんなこと言ったら、日本潰しを目論んでいる外国メディアとそいつらに洗脳された我が国の一部の愚民が文句を言うだろうな」というところです。記者会見なり何なりで「言い過ぎました」と言えば済むレベルの話だと思います。私は昔から物事は色々な角度から見るべきであると思っていますし、歴史というものは常に勝者の理論で書かれ、第二次大戦において敗戦国となった我が国は暫定的に悪者のレッテルを貼られたことも仕方ないとは思います。しかしながら、あくまでも「こういう考え方もある」というのは常に存在すべきではなかろうかと思います。

さて、その辺は賛否両論(多分、アカい人と愚民は「賛」はありえないととらえるでしょうが)として、ここしばらくのメディアの論調を見ていると、タモガミさんをどうしたいのかさっぱりわかりません。悪者呼ばわりは仕方ないでしょう。ただ、何やら全人格を否定しているような気がしてなりません。そして、それらは単に否定語だけで形成され、「だからどうすべきである」には一切言及がありません。むしろ、流石に言葉としては登場してきませんが、死刑にでもならないと許せないような何かがうごめいているような気がしてなりません。

小さなレベルでの話かもしれませんが、「退職金を返納せよ」という話に対し、タモガミさんに言いたい。貴方は約40年、優秀な自衛官として我が国の国防に尽力されたのですから、当然の権利としてその退職金を受け取ってください。そして、我が国は自由主義の国家ですから、くだらない圧力に屈服する必要は無く、ご自分の主張をしてください。仮に貴方の発言に間違いがあるなら、それを正すという姿勢も必要ですが、自衛隊のエラい人といえども公僕という「労働者」ですから、その労働者の権利を主張してください。土日祝日はしっかり休んだ上で更に研修と称して遊びに出かけ、自分の「著書」なるものをPTAに売りつけ、授業もちゃんとやらないのに年収が一千万近くあるはずの、とある日教組の大先生が「あの自衛隊のエラい人は何億かの制裁金を払うべきだ」と発言したのを聞いただけでこれだけのことを考えてしまいました。