シートベルトなんて自己責任でしょっ!

自動車のシートベルト着用義務が更に厳しくなり、自家用車の後部座席はもとより、バスでもベルト着用となったそうです。確かに安全が強化され、まあ良いことであろうと思われますが、あらためて考えると、何でそんなことが規則とならなくてはならないのか・・・つまりは、民度の低下との兼ね合いでできた法制であろうと思えてなりません。

実は私は約10年前、このシートベルト着用義務違反というものでおまわりさんに捕まりました。法律で義務化される前から、シートベルトは常に着用していたので、何故その時に限って着用していなかったのか不思議でなりません。ただ、その時思ったのは、仮に私がシートベルトをしていなかったところで、事故に遭遇したとしても大きなダメージをうけるのは私自身のみで、余程の事が無い限り、他人に迷惑をかけることはないだろうということです。確かに、衝突時の衝撃で車から飛び出し、他人を傷つけるなどということも有り得ますが、そんな事故は日本国中で年に1〜2件といった微々たるものでしょう。

以前「愚行と蛮行の違い」を考えたことがあります。私の記憶では、昭和50年代にシートベルトの着用が義務化された頃、むしろシートベルトをしているのは臆病者の象徴と言わんばかりに先輩ドライバー達は敢えて着用せず、或いは、ベルトの機能を破壊してまで単純にだらりとベルトを袈裟掛に置いているだけ等を多く見かけました。そして、そんな話は誰しも忘却の彼方で、今日では相当にバカっぽい人でも(こんな表現方法で良いのかどうか・・・)一応はベルトを着用するようになりました。特に若いバカ者においてはそれが当然となっているようで、結構なことです。きっと気がつけば数十年後には後部座席のシートベルトも別に違和感無く誰もが着用するようになるのでしょう。

とはいえ、前述の通り、こんなことを法制化するのは一体何故なんでしょう?速度違反にせよ駐車違反にせよ、他人に危害や迷惑を与えるという事由での法制化は―これまた民度の低下に伴ってのことで不愉快ではありますが―仕方が無いとしても、たかが本人或いは同乗者のみが痛い目に遭うだけですむこのシートベルト着用を義務化する意味はむしろ余計なお世話のような気がします。要するに死にたいやつは死ねば良いし、痛い目に遭いたいやつはそうなればよいのに、わざわざそういうバカを助けているに過ぎないと思うと不思議です。あくまでも自分の安全は自己責任で守るべき。そこへ国家がお節介をしてあげてしまうから、ますます我が国の国民は愚民化し、自己管理のできないバカが増殖しているのです。いっそのこと、シートベルト着用の義務化を廃止し、バカの口減らしでもしたら良いのではないでしょうか。仮にその廃止が実施されればベルトをしなくなる者の大半はそういったバカですから。