民主党にとっては全てが政争の具

ガソリンは値上がりする、餃子には毒が入っている、そして、今度は自衛隊の艦船が漁船と衝突するという事故が発生しました。昔、海釣りが大好きで、事故のあった海域で乗り合いの遊漁船に乗り、大海原に釣り糸を垂れていたことが多かったので、思うところもいろいろあります。何よりも、行方不明の漁師の方々のご無事をお祈りする次第です。

例によって私の大嫌いなメディアは早速この「事故」を「事件」に仕立て上げ、その艦船の管理問題、そして、防衛省やら大臣やらの責任を追及しています。行方不明の方々の安否より前にその問題点を騒ぎ立てている姿が相変わらず愚民の危機感を煽り、不安を増幅させる手法に見えてなりません。更に、最近不安に感じていることは、その手法を民主党という、ややもすれば政権を見据えるところにいるわが国の第二党が取り入れていることです。

私自身は現在国会議員を出している政党は全て人物本位で支持できると考えております。いわゆる「無党派層」ではなく、「超党派」でとらえ、その政策が正しいものは全て支持するというスタンスは選挙権を得てから今日まで変わっておりません。しかし、ここしばらく、事故が発生するとそれを事件にすり替え、責任は自民党にありと言わんばかりの姿勢があまりに民主党には目立つようで気になって仕方がありません。原油価格の高騰から物価高へ連鎖すると、その原油の高騰があたかも自民党の政策によるものであるような表現をし、経済関連担当の大臣に辞任要求を出します。食品に毒物が混入した際には厚生労働省の責任であると声高に主張します。そして今回の海難事故は全て防衛省の責任であり、防衛大臣の罷免を叫んでおります。

このままでは、民主党という政党は昔存在した社会党とかいうお笑い政党と何ら変わりの無い「何にでも反対と唱えることがその存在価値」のような政党になってしまいそうで心配です。20年ほど前の漫才ブームの頃、「うなづきトリオ」というのがありました。漫才のボケの方が3人で結成したのですが、誰かが突っ込んでくれないとボケられないことをネタにしていたようです。実際、民主党は突っ込む側なので、この喩えはあまり的確ではありませんが、つまりは、反対する材料が無くなると、即ち、民主党が政権をとってしまうとどうして良いのかわからなくなってしまうのではないでしょうか?民主党のエラい代議士先生方、特にテレビに出て何でも自民党が悪いとしか言えない方々に申し上げたいのは・・・行方不明の方々の安否をまず心配してください。遊びとはいえ、毎週末、釣り船に乗船していた頃聞こえてきた外房の漁師さん達の無線を通した声は私の耳にまだ残っています。