防衛省高官の料亭

防衛省の元高官である守谷武昌氏が料亭やゴルフで接待をうけたので逮捕されました。霞ヶ関のお役所であそこまで高い地位についているということは、上場企業の役員、それも専務クラスの方であるというのが私の認識です。当然、そのレベルの方々には「経費」の中で、運転手、社用車、そして接待交際費枠などが存在し、その金額たるやごく一般的な民間人と比較したら桁がふたつくらい違ってくるはずです。私としてはそういう見方をしているので、高級料亭にも行くだろう、ゴルフもするだろう、相応な接待もあるだろうと考えてしまうのですが、それは、「私ごときレベルのものとは違う世界の話」としてのとらえかたです。

先日、現場の高校教員達と話す機会がありました。その際、この件が話題になり、彼らは守谷氏に対して相当に「けしからん」と言った意見を述べておりましたので、ヘソマガリとしては、守谷氏を擁護してみようと考え、対抗してみました。「君達教員は清廉潔白、そして赤貧の中で生きているのだろうか?」というのが私の問いかけです。たとえば、修学旅行の打ち合わせに旅行業者の方が夕方学校にやってきたとする。そして、時間も時間なので「先生、居酒屋で軽く一杯やっていきますか?」といった流れになる・・・ということは有り得ないでしょうか?また、事務用品を納入している業者さんが来たとする。そして、「先生、これお使いください。」といったところで、ちょっと高級なボールペンでももらったなどということは皆無でしょうか?私が教員諸君に申し上げたのは「守谷氏にとっての料亭が君達にとっての居酒屋、守谷氏にとってのゴルフバッグが君達にとってのボールペンなんだよ」ということです。

多くの先生方はここまでである程度納得した様子でしたが、どうやら組合とかいう組織に属していると思われる先生が「自分は一切そのようなことは無い。また、仮にあったとしても程度問題で・・・」と口角泡を飛ばし始めたとき・・・「これ、先生のですか?」と他の先生から一言。その赤味がかかった先生が「はい」と答えたのは、所属する学校の封筒に入ったその先生の属する趣味の会の案内文が数十枚。つまりは学校の封筒に学校の経費で印刷したと思われる私物でした。「程度問題は認めましょう。然し、これは立派な公金横領ですよね。」と指摘した「こちら側」の先生が、流石は国語の先生だけあって、「ま、『水清ければ魚住まず』ということですね。」と続け、さほど気まずい状態には陥らずにすみました。

その宴席(というほどのものではありません。せいぜい一人あたり3000円程度の居酒屋でしたから)が終わり、「お会計」という段になって、その組合系の先生が「あんたは社長さんでカネ持ってるんだから余計払え」などと申されたのも噴飯モノではありました・・・メディアの方々が料亭に行くことやゴルフに行くことを悪であると報道しているようですが、実は「それに伴う利益供与」が問題であることをもう少し前面に出していただけないものか・・・というのが本来言いたかった話なのに、その日の話題は他のことへと流れてしまいましたので、今日はその「鬱憤晴らし」をここでしてしまいました。