後部座席のシートベルト

ラジオのニュースで「後部座席のシートベルト着用率が10%前後である」と言っておりました。事象を述べるだけであれば「なるほど」で終わる話ですが、何やらそのニュースをうけてのその後のキャスター(所詮はバラエティタレントレベルですが)が「後部座席のシートベルト着用率がこんなに低くてはいけませんね」と言っておりました。

さて、後部座席のシートベルトに関して取りざたされるようになったのはいつからでしょう?実は現時点でもさしたる問題点とは思えません。留学生団体の役員をしている都合上、十年以上前から受け入れしている外国人を車に乗せることが多いのですが、来日直後の生徒のうち、概ね欧米圏の生徒は後部座席に座っても必ずといってよいほどシートベルトを着用します。何年か前までは「あれ?」という感覚とともに、一瞬、不快感にも似たような感情をもちましたが、すぐに慣れました。何故、不快感なのかは自分でも理解できませんが・・・

そして、多分、今年に入ってからくらいでしょうか・・・後部座席のシートベルトを取り沙汰する人が出てきた・・・いや、決してそれを否定しているわけではありませんが・・・そして、それが今では小さな動きでも、やがて法制化されるなり世間の一般常識となるのでしょう。まあ、早くそうなれば、それなりに自動車社会の安全性が向上するのでしょうから、大変良いことです。

ただ・・・不思議でならないのは、30年ほど前、私が自動車の運転免許証なるものを取得した頃には運転席のシートベルト着用すら義務付けられておらず、教習所で「できるだけするように」と指導されたので、先輩方をお乗せした際に「シートベルトを」と言うと「何を馬鹿なことを・・・」と言われたものです。ところが、その先輩方は今日では当然のようにシートベルトをされております。つまりは、世の流れに飲み込まれ、自らがそれを否定していたことすら忘れているということでしょう。きっと2015年くらいになると後部座席のシートベルト着用が当然のこととなり、その時代の60代(つまり私)の連中は、あたかも青年期より後部座席のシートベルトが当たり前のことであったと発言するのでしょう。いずれにしても、後部座席のシートベルトは確かに安全性向上には繋がるそうですから、是非皆さんも着用を推進してください。