ウソツキ霊能者に告ぐ

「貴方の前世はナントカ城下に住む町人であったが実は殿様のご落胤であり、相当な知恵者であったので、多くの家臣が事毎にやってきて意見を仰ぎ最終的には城代家老となって云々」という話を霊感が強いと称する方が私にしてくださいました。「だから貴方の周りには多くの人が意見を求めに来るのです。ただ、○○を××しないと災いが云々」などという後付けもいただきました。大変ありがたいお話です。彼女にはその日以来お会いしておりません・・・というより、以後お付き合いしたくないことをその場でお伝えしました。

お遊びの範疇での占いやら未来予想は大変結構なことです。偉そうに語っていても朝の占いで自分の星座の運気が最低であったりすると気になりますし、ラッキーカラーなんぞと言われるとついついその色を意識したり致しますが、それは別に何座であるからどうこうというよりも選択肢の多いときに色やらアイテムを選ぶにはひとつの簡単な理由付けとして有効であろうと考えてのことです。

霊感というと凄いもののように感じますが、実は誰もがその霊感或いは第六感を身に付けており、それは「全てがわかる」というレベルに対して小数点以下数桁のパーセンテージであろうというのが私の考え方です。確かに「このあたりでは『何か』を感じる」ということは私の場合多く、それはきっと何らかの事実が存在しているからだと言うと「霊感が強いね」といわれますが、いやいや、それほどでも・・・と思っております。

誰もが霊感を持っているという見解から物申せば、冒頭述べたような霊能者だか霊媒師だかのようにディテールまで理解できるなどという人は存在しないというのが結論。つまり、一般的な人類であれば100mを15秒〜30秒程度で走るところを世界最速の人間では10秒を切るといった程度の差であれば、「何か」を感じるとしてもそれを具現化して説明できる、即ち100mを0.01秒で走れるような人はいないというところに落ち着きます。反論を述べたい霊能者の方がおられたらいくらでも私の前世とやらを貶めれば良いでしょう。それが貴方達の常套手段であることも「比較的霊感が強いらしい」私としてはお見通しですから。