脚本付ドキュメンタリー

亀田某とかいう馬鹿者がボクシングの試合に勝利したことがここ数日話題になっているようなので便乗してその辺の話を考えてみようと思いました。普段なら「誰もが見る」と言われようと、ボクシングそのものにさしたる興味が無いので見ない私ですが、たまたまとある食事処で、知人数名と一緒にいたので、その中継の全てを見てしまい、素人でもわかる負け試合が「勝ち」になった瞬間、居合わせた人は皆「おかしい」と言い出しました。

その時点では実は「そうは言っても我が国の提灯メディアは『よくぞ勝った』と表現するのではないかしら?」という疑いを持っておりましたが、今回ばかりはやはりあまりに酷いので奥歯に物が挟まったように「疑惑の判定」などと表現をしているようです。まあ、あれでも生温いというか、所詮はメディアは護送船団なのだという感じ方をヘソマガリとしてはしてしまうところで、私の勝手な分析では放送局が相手選手に「12Rまで立たせておいてくれ」と金を渡し、ジャッジ3人には「判定で勝たせてくれ」と金を渡し・・・という図式であろうと考えております。

別にその亀田某が勝とうが負けようが私にとってはどうでも良いことで、むしろ、以前からあのように傍若無人に振る舞い礼節という言葉を知らない者に対しあたかも英雄であるかの扱いをし、騙され易い民間人に「こういうのが格好良い」とばかりに押し付けてきたメディアのほうがよほど罪が重いと私は考えます。そして、これは長年にわたって作られてきたドキュメンタリー仕立てのドラマであったことが、いくら騙され易い民間人でも気がついてしまうほどの大根役者による演技であったかを露呈してしまったのが今回の結果でしょう。

このボクシングの試合が問題化されたことでひとつのそういう脚本付ドキュメンタリーが発覚したのですから、これから先、我が国の民が少しでも学習し、他にも多々あるその脚本付ドキュメンタリーを見破っていく取っ掛かりになってくれれば亀田某というウツケ者も少しは世の中の役に立ったと言えましょうが、さて、どれほどの皆様がメディアによるより高度な脚本付ドキュメンタリーを見破れるようになるか。それができなければ放送局と亀田某の三文芝居を正当化するに過ぎないことになってしまいます。