有名人の「副業万歳」!

有名人、特に芸能人の人達が別会社という名のもとにその知名度を利用した商品販売をやっている例をよく見かけます。一部タレントさんで、実はその世界でも知識が豊富であるとか、元々その世界の出身であるとかであれば、まだわからないでもないのですが、最近ではモデルや俳優が洋服をデザインしたり調理器具を「開発」したりですからこれは面白いと思えるものになっております。

ところが一般人というのは悲しいもので、有名人、例えば人気モデルがデザインした洋服であればそれは良いデザイナーの手によるものだと錯覚し、それを購入したがる傾向があります。「あやかる」という言葉が無意識に働くのでしょうか。決して良いデザインとは思えませんがその人気モデルがデザインしたという事実だけが大事なのでしょう。

これは専門家に対する冒涜ではなかろうかとヘソマガリとしては考えてしまいます。私自身、こと英語というものに関しては史上最年少とまでは言わずとも10代で英検一級を取得し、その後も外国語学部なるところを卒業している実績がありますから、そこらの「英語遣い」には負けないはずです。その私が聞いていてラジオやテレビに出ているバイリンガルと称するガキ共が如何に間違った英語を使用していると言おうとも、私の周りにいる人間はそのガキ共が正しく私が間違っていると感じるようです。少し前の時代で言えば、私の目には音楽どころか日本語をも駄目にしたと批判してしまう桑田某なる歌うたいのオッサンの英語がその最大の例で、一般人への波及効果の大きさゆえ、小さな間違いが世間に蔓延してしまっています。

話が少しばかりそれましたが、ブラウン管を通じてみている虚像に左右され、モデルがデザインした洋服ならまだしも、タレントが開発した道具などをありがたがって本来の価値であろうものの何倍ものカネを払って購入するという愚行が世間一般の行動様式であるのなら、一番手っ取り早く何らかのビジネスを成功させるのはどこぞの売れっ子芸能人にその人が造ったことにして物を売らせるに限るのだろうと思います。「冠」をつけてしまえば駄物でも売れるのですからこんな楽なことは無いでしょうが、プライドのある開発者に魂を売る人はそんなに多くいません。まあ、魂まで売っているレベルではないから私も何か思いついたら芸能人に売り込むに限ると考えております。相手のほうが儲かるのは悔しいと思いつつですが。