イラク派遣の自衛隊の皆様、ご苦労様でした。

数年前、憲法違反だとかヒトゴロシだとか言われながら我が国の自衛官イラクに派遣されました。政府がその派遣を決定した後、まあそれなりに志願している人もいたでしょうが、好むと好まざるとに関わらず彼の地へと渡っていった自衛官の方も多かったことでしょう。その間、入れ替わりがあったとはいえ、戦闘による負傷者も出さず、一人たりとも殺傷せずに皆さんがその任務を終え帰国されることは喜ばしいことです。

メディアは派遣された自衛官をも悪者のように書き立てます。当然のように派遣しようと決定した政府は悪者として書かれています。しかも、その「政府」の一員であるはずの野党議員の一部の馬鹿どもも「政府が悪い」と不思議な発言をしています。まあ、政治家を悪く言えば新聞や本は売れるでしょうからそれはそれでそういう人達のプロパガンダとして認めますが、派遣された自衛官に何の罪があったのでしょう。

思い起こせば2年半前、クウェートからイラクへ移動する自衛隊の隊列をメディアが追いかけ「今ここを走っています」などとご丁寧に地図まで表示してテレビで実況中継をしていました。しかも、自衛隊の携帯している武器の内容までも詳細に報道していました。あの姿を見て、我が国のメディアはテロリストに対して「今、自衛隊はここにいます。携行している武器はこれだけです。さあ、テロリストの皆さん、攻撃してください。」と言っているように見えて仕方ありませんでした。なんと、テロリストへの内通者が公共の電波を使って情報を流しているという中で、しかもそれが同朋であるはずの我が国のメディアであったと恐怖感を覚えたものです。

ただでさえも酷い環境に加え、更に事件を起したがるメディアや訳もわからずに悪者扱いする人達という敵まで存在する中、2年半に亙り現地の復興支援をし、立派に任務を終えて帰ってきた自衛官の皆さんに対し、我が国は何を以って報いるのでしょう。そういう国家レベルの功労者達を報奨する制度が存在しているのかどうか定かではありませんが、最低限立派な勲章と生涯賃金に匹敵するくらいの報奨金があってしかるべきであろうと私は考えます。