アザラシ以下の扱いを受けている人がいる

我が国は未だに「準鎖国状態」にあると思います。留学生団体の地域ボランティアをしているので、毎年、年間受入生の来日後、それぞれの自治体に外国人登録証を取得すべく、生徒に同行することがあるのですが、一時話題になった"Alien"という表記が未だに為されている自治体も少なくありません。また、その外国人登録証とやらは常時携行しなくてはならない性質のものであり、指紋採取が無くなったとは言えやはり差別はなくなっていません。

留学生ならまだしも在日外国人の二世、三世も同様な手続きが必要なのでしょう。日本で生まれ育った外国籍の人達は未だにその手続きを経て我が国の中で生活しています。また帰化しようにもその手続きの煩雑さは大変なもので、更には審査に通らないという場合が多く見られるという性質のものらしいです。

さて、そんな中で何年か前、どこぞの自治体ではそこらの川に迷い込んで住み着いてしまったアザラシに住民票を出したと報道されていました。メディアの説明ではなにやら微笑ましい行動であるかのような表現でした。どう考えても不審船に乗って密入国した連中と何ら違わない状況で我が国に住み着いた奴等と変わりなく、そして我が国の水産資源を微量とは言え消費している不法入国者のはずですが、そんなたかが畜生に住民票を出したとは馬鹿馬鹿しい限りです。

当然、自治体としてのお遊びの範疇であり、選挙権を有したり住民としての扱いを受けているわけではないでしょうが、在日外国人の皆さんはどう感じるのでしょうか。特に我が国で生まれ育ち、我が国を故郷であると感じている外国籍の方に対する侮辱であろうと私は考えてしまいます。メンタリティは全く日本人の外国籍の人達に住民票はありません。つまり、その自治体とかメディアとかは在日外国人はアザラシ以下であるという判断をしたにほかならないのでしょう。そんなことで喜んでいるような脳天気な国民性だから所詮は未だに準鎖国国家でしかないことに気がつくべきです。