野放しの凶器〜自転車

我が家から仕事場まで1キロ強の道程を日々通っております。仕事場の近くに中高一貫校の私立学校があり、その通学生達のルートはちょうど私の通勤ルートと直角になります。しかも、彼等と反対方向へ、すなわち駅に向かっていく通勤の人々のルートも私のルートとは直角になりますので、時々ちょっとした人間の渋滞に出くわします。

この事務所を借りてから6年ほど経過しますが、当初、8時を少々過ぎた頃に事務所に到着していたものを、しばらくして7時半より前か8時半より後かを選択するようにしました。想像できるとは思いますが、この「人の渋滞」にうんざりしたからというのが最大の理由です。昼間、外出が予定されているときは自動車で、大抵の場合は徒歩で通っておりますが、車でその通学時間帯を選択してしまうとなんと悲惨なことか。そしてこの6年間で、何度危険なことを目撃したかを考えるとどうにも腹が立ってなりません。

今時の中学生、高校生ですから・・といってもいつの世にも変わらない光景かもしれませんが・・群をなし、道幅一杯に広がって、しかも「貴様等は蝸牛か!」と言いたくなるような速度で歩行しているのが「余裕組」、そして車両の往来など関係ナシに信号を無視して走り抜ける「ギリギリ組」の歩行者は後を絶ちません。ただ、歩行者であるが故、まだ彼等も咄嗟の対応ができることが多いのでしょうが困り者は自転車の連中です。自転車は軽車両であるということを知ってか知らずか、一時停止、信号機、優先道路、歩行者の安全遵守などという意識は一切無く、反対方向から駅へ向かう人にちりんちりんとベルを鳴らして「どけどけ〜!」と言わんばかりに走っております。赤信号もなんのその、私が車両で通勤するときなど、何度急ブレーキをかけたことか・・・

そして、この6年間、私自身が関わる事故は無かったものの、自転車が歩行者に当たる事故は幾度となく目撃しております。何故か自転車に乗っている生徒の方が被害者ヅラをして詫びるという態度は見られたためしがありません。あるときは自転車が幼稚園児のカバンをひっかけ、その園児を引きずり倒したところに出くわしましたが、その時の自転車の女子高生は「このバカガキ!」と叫んで走り去っていきました。昔から「ハンドルを握ると性格が変わる」などと一部自動車の運転者を揶揄する表現がありましたが、自転車も車両、そして同様に性格が変わる人が多いようです。この際、自転車の安全走行のため、免許講習制度などの条例を考えて欲しいと先日、市と県に提案をいたしました。規則はモラルを守らぬものが増えるとできるものなのです。