「役人」の費用対効果

行政関係の支払いに錯誤が発生し、500円の返金をしてもらえる僥倖に遭遇しました。行政側の手違いによるものですが、まあ仕方の無い内容でしたので、その旨お電話を頂戴した際に、「数日後そちら方面に行きますのでその時立ち寄っていただきます。」と申し上げたのですが、「明日お届けします。」とのこと。零細企業ですので全員出払っていることもありますのでと言っても頑なに「お届けします。」です。行政としてのサービスの一環という見地からだそうです。

その日、午前中は誰も居ないという話もしてあったのですが、午後になって事務所に戻ると郵便受けに行政の方の名刺とメモが入っていました。「お伺いいたしましたがお留守でしたので明日、再度参ります。」とのこと。そこでお電話させていただき、「こちらから伺います。」と言うと「いえ、こちらの手違いによるものですので・・・」とやはり頑ななお話でした。翌日はやはり全員出払っているであろう旨伝え、翌々日にしていただきました。

そうしてその日がやってきました。時間の指定が無く、「午後」ということだったので、とにかく午後は外出をせずお待ち申し上げておりました。そして午後4時頃でしょうか、お客様はやってまいりました。開口一番「駐車場はありますか?」と・・・ありますが塞がっていますと応えると、その方は携帯電話を取り出し何やら電話をかけておられます。そして「すぐ戻ります。」と言うと去っていき、数分後、今度はお二人で再度ご来訪いただきました。「そこのコインパーキングに停めてきました。」そして、しっかりと行政の印刷がされている封筒を差し出し、「こちらがお返しする分です。」更に別の封筒を出し、「こちらに受領書が入っていますので社判をお願いします。」どちらも新品の封筒です。社判を捺印すると「お世話様でした。」と言ってお帰りになりました。

その間約1分・・・その為に二人の人が二度も車両を使ってやってきてコインパーキングに車を停め、新品の封筒を2枚使用して・・・オヤクショというのはこういうものなのでしょうか。私の先輩で、市役所にお勤めの「凄く働く行政マン」がおられるのですが、このお二人のような行政マンもいるのかと思うと複雑な気持ちです。そういう行動を住民に対するサービスとでも考えているのかそれともやることが無いからそんな行動をとるのか・・・いずれにしても、私の先輩ひとりで彼等30人分くらいのことをこなしているんだろうなと感じられる一シーンでした。やはり行政にはもっと「費用対効果」というものを学んでいただかなくてはいけないようです。