俺のせいじゃない

受験シーズン真っ只中、今年も列車に乗り遅れたのかはたまた乗り間違えたのかどこぞのアンポンタンの為に本来停車しない駅に列車を止めたというメディア的には美談とされる愚かしい行為が報道されておりました。私がそれを愚かしいと思っているだけならそれはそれで結構ですが、同じ学校を受験している生徒にとって見ればどのような形にせよライバルがひとりでも減るというという僥倖を奪われると考えるのではないかと相変わらず穿った見方をしてしまいます。

受験の前に「お」をつけるなどして、中学校、小学校、果ては幼稚園までどうしてこう世の中は「お受験ブーム」なんでしょう。そもそも、何のために行政が用意している公立の小中学校へ進むことを考えず、私立に行かせたがるのでしょう。親がその所得が高いことを誇示したいために子供を道具にして、「うちの子は私立に通わせてますのよ」なんぞと嬉しそうに語るが為の手段にしか見えません。

私は様々なボランティア関連の団体に所属しており、また、地域の活動にもいろいろ参加しているので、そこここの主婦層との付き合いが多くありますが、この時期何が困るかというと、本来、何らかの役割を持ったはずのボランティア主婦層が子供のお受験の為にその仕事が疎かになることです。もともとこの時期に決められたイベントが存在しており、それに参加、協力することを了承した上でその活動に加わったはずの人達が、当然の権利であるかの如く、「子供の受験がありますので当日は参加できません。」なんぞと言ってきます。それは確かにそれぞれの人生における優先順位というものがあり、否定はいたしませんが、それならば最初からこちらの活動には参加しなければ良いものを、敢えて参加しておきながら、ぎりぎりになって、しかも悪びれもせずにキャンセルとなります。

大切な子供を受験させなければならないのにアカの他人である私がそれを妨害しているかのようなお話です。だから最初からそういうグループに加わるな!!と怒鳴りたいのを我慢しつつ・・・大体、この問題は何層にも重なった妙な思考が働いているような気がしてなりません。子供の為ではなく自分の為に子供を受験させる、そして受験することの目的は合格することで、その後の学業をすることではない。その先に何があるかなど考えてもいない・・・そして、一番思うのは、「オマエの子供の将来なんざぁ、ましてや勝手にやってるお受験なんざぁオレの知ったことか!!」であります。