どこの国の言葉?

60年前には敵性語と呼ばれ、無理な日本語訳がついたりしていた英語が昨今では生活の一部として氾濫しています。むしろ、必要も無いのに横文字にしてしまう風潮があり、特に日本語で言うと何やら否定的に捉えられかねない言葉がどんどんカタカナに取って代わられています。

フリーターやらニートやらという言葉は妙に響きが良いので、実は怠け者を意味するのに自ら「フリーターです」「ニートです」と堂々と名乗る人が増えているのには驚かされます。時々、メディア関係者に会うたびに「敗北者」「役立たず」「ぶらさがり」などと言ってやれ!と言い続けていますが、そうもいかない様子ですね。まあ、日本人は横文字に弱く、カタカナ化した英語で多少なりとも高級感を味わっているのならそれなりに善しといたしましょう。

特に気になるのは、アルファベットを使用している妙な連中です。街角の落書きにはほぼ意味の無い単語が並べられておりますが、これは低次元のガキ共がやっていることだからまだ仕方ないかもしれません。それよりも衣服に英文字が書かれているのが何よりも気になります。あくまでも図形のような捉え方でしょうし、ガイジンの皆さんもわけのわからぬ漢字を書いてある衣服を好んで着ていたりしますから、その反対方向のことかと思いますが、先日、かなり上品そうな若いお嬢さんがそれなりにおとなしい感じのTシャツを着て歩いておりまして・・・その背中には和訳すると「私は誰とでも寝る淫売です」と言った内容の英語が書いてありました。他にも「核兵器を使って○○人を皆殺しにしてしまえ!」というのも見た覚えがあります。本家米国ではパロディものとして販売されていて、一般公共の場に出るときに着ていくものではないのでしょうが、意味が分らなければこういう事態に陥るというわけですね。

更に、全く意味を為さない英文が書いてある衣服も出回っています。これらは衣料業界の中であまり知能程度の高くない人が「英語っぽく見える」言葉を羅列しているのだと思いますが、それらを日本語訳してみるとどうにも気持ちが悪い・・・ひどいのは「猫で飯を壊す」などといった意味のものを見たことがあります。街中でそういう文字付きの衣服を見かけると、ついつい見てしまう私ですが、世間の無知なお嬢さんたちに一言申し上げておきます。私は決してあなた達のカラダに興味があるのではなく、書かれているその不思議な言葉を理解しようとして見ているのです。セクハラのオッサンに見えるようでしたら、認識を新たにしていただきたいし、そのような裸でいるよりも恥ずかしいようなものを着て歩くのを止めていただきたいですね。