子供は何人欲しいですか?

少子化が叫ばれる昨今です。反面、人が多すぎるという意見もあります。どちらが正しいのかの判断はつきませんが、どちらも問題であるような気がします。地球規模では人口増が問題になりながら、我が国では少子化が問題になるのですから不思議なものです。

さて、我が国の少子化問題ですが、まず、何故少子化かを考えますと、学者先生や評論家先生が仰っているように、単純に社会の構造変化に伴い、結婚する比率が減少し、また、結婚しても子供を作らない、或いは少人数に留めるからであります。結婚する比率の減少に関しましては社会が便利になりすぎ、昔の「一人口は喰えないが二人口は喰える」という感覚が無くなり、且つ似非人権団体の皆様が女性の権利がどうこうと叫びつづけた結果、子供を産み育てるという本来女性にのみ与えられた素晴らしい権利をあたかも下卑た行為であるかのようなプロパガンダにより多くの部分を女性から剥奪した結果でしょう。我が子等が授乳期にあった頃、哺乳瓶から人工的に作られた液体を飲ませたことが何度もありますが、妻がその母乳を与える姿を見るにつけ、なんとも羨ましいことであると思ったものですが、今の母親は母乳を与えると乳房の形が悪くなるからそんなことはしないのだそうです。

そして更に結婚式などで「子供は何人欲しいですか?」なんぞという愚問が飛び交うようになったのが多分昭和40年代から50年代ではないでしょうか。子供は授かるものではなく計画して作るものなのだと当り前に考えるようになったのが戦後生まれの世代が親になる頃からと考えれば、あの頃兄弟が5人も6人もいる奴が大勢いて、一人っ子の私としては羨ましくてたまらなかったのに、今ではむしろ一人っ子の比率が大きくなっているのがうなずけます。会社員だった頃、ある豪傑の先輩社員が「ウチのガキが『産んでくれなんて言った覚えは無い』と世迷言を言ったから『産むつもりでセックスなんかしてない』と答えてやった」と仰っていたのですが、つまり、子供なんていうものは勝手に出来るものであったのに、それを計画したりするから少子化が進むのです。

かく言う我が家には子供は二人しかいません。それは経済的な理由でも夫婦が不仲になったわけでもなく、それ以上できない事由が発生してしまっただけです。それは望んでも全く子供の出来ない方々よりは恵まれたと思いますが、私は子供はもっと欲しかったのです。身勝手に「子供は作らない」とか「二人で充分」なんぞと仰る方がいるとぶん殴ってやりたい気分になります。再度申し上げますが、子供は作るものではなく授かるものであると考えていれば少子化現象なんか起こりえるわけが無いと思うのですが。