アタマを換えれば騙される愚民

総理大臣というのは何らかの減点法で成り立っており、昨年の夏、あんなに人気があった鳩山さんが米軍基地やらママからもらったお小遣いやらで減点され、お手付き女郎の造反で止めを刺されて辞任されました。遅きに失している感は否めないのですが、それでも権力にしがみつこうとしたならば、我が国は更にとんでもない方向へ流されていたでしょうから、ここは善しとするところでしょう。

そして、民主党の中で選ばれた菅さんが94代目の総理大臣になりました。それまで2割を切っていた民主党支持率がいきなり5割を超えました。増加した数値〜30%強〜から窺えるのは、国民の3人に1人は鳩山・小沢の退陣だけで、その意見を変えたということです。他に政府或いは民主党に大きな変化があったか?と問われても、さしたるものは思い浮かびません。

自民党政権時代も同じでしたが、この支持率なるもの、傾向として平穏な時は緩やかに右肩下がりになります。概ね新内閣が発足したときがその内閣の最高値で、徐々にその数値が下がっていくのはここ数十年、変わらない傾向です。要するに、総理大臣が換わるとその人に一旦は期待するが、やがて「やっぱりダメだった・・・」とがっかりさせられていくという図式が成り立っています。

それにしても、何故、その「やっぱり・・・」に気がつかないのか・・・皆さん「今度こそ」と思うのは結構だと思いますが、今までと大きく違うのは何かに気がついていない菅新総理への期待感ですね。前述の通り、鳩山・小沢なるほんの少し前までの民主党をまさに「代表」していた面々が、一旦世間の目からちょっとだけ遠ざかったところに行っただけで、所詮は、党所属国会議員の半数以上を占める小沢派及び親小沢議員で構成されている政党なんですから。菅さんが優秀な方かどうかはさておき、結局は、「またか・・・」に陥るのが悲しい現実です。やはり、民主党は昨年「一内閣・一総選挙論」を振りかざしたのですから、ここは解散して国民の信を問うのが、菅さんの「あるべき姿」のような気がしてなりません。