行列のマナー

職住近接の生活をしており、また、客先も近隣が多いので、滅多に電車に乗る機会が無い生活をしておりましたが、最近、都内に顧客ができたため、少しばかり電車に乗る頻度が上がりました。便利なもので、JR(私は未だに「国鉄」と言ったほうがシックリ来るのですが)も私鉄も共通の電子カードで乗車できる時代が来たようです。そういう訳で今日の話題は少々時代遅れの券売機前での腹立たしさです。

数年前まで、券売機が混んでいると並ぶ列によっての運不運があったものです。何故か私はついていない様子で、常に私の前に並んでいるオバサン(オジサンの時もありましたが、概ねオバサンが主流でした)が、自分の番が来て券売機の前に立つとおもむろにその上にある料金表を見上げしばらく自分の行き先を探し、ようやっと見つけると今度はハンドバッグをごそごそと時間を掛けて財布を出し、その間に料金を忘れるとみえ、また振り出しに戻り料金表を見上げ・・・という実に無駄な動きを見せたものです。

この行動様式はどうやら「時間」というものに価値を見出せない愚か者に多い様子で、そこで無駄にした時間を決して「もったいない」と感じることは無いようです。子供の頃、算盤名人の母のお供でスーパーマーケット(当時としては斬新なシステムでした)で買い物をすると、母はレジに並んだ時点で1円単位までの代金の計算を済ませており、レジ係が「○○円です」と言う前にぴったりの金額を出していたので、その時間の節約たるや素晴らしいものでした。たかが数秒のことなのかも知れませんが、私自身、未だにコンビニやスーパーでの買い物では殆どその行動をとり、ぴったりとまではいかないまでも、レジで自分の番が来た時点で、概算の現金を出しております。もっとも、これがクレジットカード時代の今日では現金を使う時点で皆様に迷惑を掛けているのかも知れませんが・・・

電車の切符におけるその苛立ちはほぼ経験しなくて済む時代になりましたが、未だに銀行や郵便局、時間貸し駐車場、スーパー等の買い物、諸々の入場時、そして混雑している自動販売機等、「ノロマなババァ(或いはジジィ)」達は決して絶滅しておらず、たかが数秒のために不要な腹を立てなくてはならない日々です。私に対する嫌がらせならまあ認めてやりますが・・・実質的にはそのノロマ達は自分の時間をも無駄にしている、そして、並んでいる全ての人々の時間を無駄にしていることに気がついてほしいものです。