蝗が如き団塊世代

2007年問題というのが現実化しつつあるそうです。別に失業者が増えるということではなく、街角に老人が増えたなどということも実感できませんが、徐々に不本意ながら失職された方々が増えていくことになるのでしょう。お気の毒と申し上げるつもりも対策がどうこうというつもりも一切ありませんが、まあ、失職された方々はここで初めて自活することの難しさをご理解いただければ幸いです。

・・・と、団塊世代より10年ほど若い私がこのような不遜な表現をするのには理由があります。簡単に言えば、団塊世代なるものが大嫌いだからです。勿論、団塊世代イコール悪という図式は存在しませんし、団塊世代の方々の中でも懇意にして頂いている方は多数おられます。然し、総合的に見ると、私たち昭和30年代前半生まれの世代及びその少し上の言わば「ポスト団塊世代」にとって、団塊世代というのは社会における目の上のタンコブであることは間違いないと思います。

彼らは戦後の混乱期にこの世に出現し、食糧事情の悪い中、逞しく育ちました。東京五輪以降の高度経済成長期に社会人となり、猪武者よろしくモーレツ社員となり、後先考えず働きました。今では珍しいと思われますが、新規顧客獲得のためには土下座、お百度、接待漬けを厭わず、また、それを当然とし、開発する者は他人の(つまり会社の)予算を使いたい放題使い、更なる企業や国家の繁栄に寄与してきたと信じておられます。

そして、後処理などということは一切考えず暴れるだけ暴れて、今、「俺たちが今の日本の繁栄を作ってやった。だから後の世代が俺たちの面倒を見ろ」と言わんばかりに社会の第一線から退き、まだ充分に働けるものでも何とか少ない資源のネンキンを搾取しようと考えている人が多くおられます。つまりは、肥沃な土地を見つけるとそこに一旦棲息し、土地が枯れると他の肥沃な土地を求めて飛んでいってしまう飛蝗のような存在でしょう。飛蝗が去った後には呆然と立ち尽くす農民の姿が・・・それが私たち「ポスト団塊世代」なのであることは明白ですが、私には既にその覚悟も出来ておりますのでどうぞご自由に「悠悠自適」を満喫してください。不思議と、私達の世代は「尻拭い」が得意ですから・・・